小田原市立総合医療センター/リニアックルームART WORK制作
更新日:10月16日
《 commission work 》

2026年5月に開業された小田原市立総合医療センター/リニアックルームのアートワークを担当させていただきました。 小田原という独自の地域性と、医療スタッフの目線に立ちヒヤリングを重ねてのイメージや、利用する市民に優しく寄り添う想いを叶えるべく、「癒しの景- The hug of nature-」のコンセプトのもと、最初から最後までとても細やかな対応をいただき、現地視察をはじめひとつひとつの制作を丁寧に重ねた一年でした。
施工完了の際に見学をさせていただきましたが、最新の医療設備だけでなく、計算された建物全体の柔らかで細やかなぬくもりを隅々まで感じることが出来る素晴らしい施設でした。 私が担当したのはリニアックルーム(放射線治療室)という特殊な医療空間なので、普通の絵画作品としてこの絵を見ることは出来ません。あくまでも検査室へ向かう時、検査を終えて戻る時の導線で利用者の方の目に触れるアートです。 何よりも第一に不安を和らげていただけるよう、細かな色味の調整や見え方を何度もシミュレーションし生まれた抽象風景です。
幼い頃に父を病気で亡くしました。ちょうど父と同じ歳になった今、こうして携われたことに何かとても感慨深いものがありました。 幼く何も出来なかった日々とも向き合う時間となり、少し癒されたように感じます。 アートワークを通じて、またひとつ「出来ること」を体験できたように思います。
▲《作品キャプション》 「癒しの景 -ODAWARA-」
小田原の海と連なる山並みの自然豊かな風景は、この街の暮らしの中にある揺るがない景色です。
親しんだ土地の豊かな自然をテーマとしたアート作品は、検査室へ入られる時の多くの不安や緊張感を和らげるように、優しい色彩と白線で風景の輪郭を描き、静かで優しく人々を包み込む安心感のようなものが生まれることを意図しています。
この景色が、検査へ向かう気持ちと足取りにそっと寄り添うことが出来れば幸いです。



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